【看護師日記】「自分らしさ」を奪っているもの

完成しなくてもいい絵 この間、人間が与えた文章に基づいて画像を生成するAIの「Midjourney(ミッドジャーニー)」の存在を知った。なかなかのクオリティで絵が描くことができている。オンライン上で、共有し合って楽しんだ […]

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【看護師日記】キャンプナースの解説動画

キャンプインストラクターとキャンプナースの資格を一緒に取得! コロナ禍でなかなか始めることができなかったキャンプナースプロジェクト。いよいよ始まります。 コロナ禍だったからこそ、人と人とのつながりの大切さを痛感しました。 […]

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【看護師日記】小さな棺

早く生まれすぎて・・・・ 卒業生のAさんから電話があった。 「赤ちゃんが亡くなりました」と。26週ほどで生まれてきて、しばらくNICU(Neonatal Intensive Care Unit 新生児集中治療室)に入って […]

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【看護師日記】研修も変わっていく

介護・看護・福祉の現場のDX化 最近挑戦していることがある。 オンラインの研修で、パワーポイントを見せたりする時間を減らすこと、あるいはなくすことだ。オンラインじゃなくても、減らした方がいいと思っているが、今のところ、看 […]

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【看護師日記】ピンチのとき

総じて私はラッキーな人だ 私の人生を振り返ってみると、随所に「ピンチ」に陥っている。 二進も三進もいかないこともあった。にもかかわらず、今ここでおいしいコーヒーを飲みながらパソコンの前に座っていられるのかと言えば、誰かが […]

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【看護師日記】野球少年A

患者さんのやりたいこと スポーツ推薦で野球の名門高校に入学したAくんは17歳。甲子園を目指して、地方の高校の進学を決めた。しかし、肩や肘、腰の痛みのため、地元の大阪に戻ってきて入院することになった。まずは検査だ。そのあと […]

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【看護師日記】息子が生まれた日

母親卒業宣言 私は、息子を妊娠する前、稽留流産の経験がある。だから息子の妊娠は、嬉しかった。妊娠中、主人がつくってくれるカレーにはいつもレバーが入っていた。貧血、血圧、血糖値などもろもろ異常がなく、母子健康手帳はパーフェ […]

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【看護師日記】子どもの看護

幼児教育の分野で 今年は、コロナの状態を見ながらキャンプナースの活動も行い、またキャンプナースを育成する試みも開始できそうだ。 そんな中で、看護専門学校の小児看護学実習の応援に行く機会があって、小児病棟やこども園2か所に […]

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【看護師日記】恐山に行った

自分のまま 私は友達と二人で、昨日、恐山に行った。友達と私のスケジュールを合わせると9月は3日と4日の二日しか休みが合わなかった。恐山は、私が行きたかったところ。友達は私に付き合ってくれた。伊丹空港から青森空港へ、そして […]

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【看護師日記】多様性を受け入れる

つつましやかに、自分の席に着く 私は看護教員をしていたということもあって、卒業生から結婚式に招待されることがある。卒業生も気を使ってくれて、今の上司の席ではなく、同じ学年のお友達の席に私を座らせてくれる。だから、その席は […]

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【看護師日記】1番じゃなきゃダメなんですか

恋愛観 解離性障害、いわゆる「解離」とは、意識や記憶、知覚、アイデンティティが、一時的に失われた状態のことだ。この状態のときは、意識、記憶、思考、感情、知覚、行動などが分断された体験をするらしい。 子どもの防衛反応として […]

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【看護師日記】今は違うんだ。

学生の学びに役立っているのか 私は、看護専門学校の教員をトータルで13年やってきた。振り返ってみると、看護師をしてきた15年間よりもはるかに短く感じている。 私は、けっしていい教員ではなかった。そもそも教えるのがへたくそ […]

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【看護師日記】娘のおむつを買いに行く

トラウマ トラウマとは心的外傷のこと。その人の生命や存在に強い衝撃をもたらす事象は、外傷性ストレッサーといわれ、その体験をトラウマ体験といわれる。トラウマは単なるストレスとは異なり、過去に起こったストレスフルな事象が後の […]

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【看護師日記】看取りのカンファレンス実践報告

みんな封印していたのかもしれない。 「看取りのカンファレンスの進め方」のオンラインセミナーを行った。コロナ禍、ドタキャンが相次ぎ、15人未満の参加者となった。 病院や施設からの参加者が多く、カンファレンスの進め方に興味が […]

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【看護師日記】白衣を着ると緊張する

劣等感が結核の石灰化巣陰影のように残っている 私は、現職に就いてから、しばらく白衣を着ることはなかった。 しかし、コロナ禍、実習指導や学内実習などなど、実習にまつわる仕事も舞い込んできたので、白衣を着ることがあった。 そ […]

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【看護師日記】お金を請求する

私の仕事はいくらの価値があるか 私は、看護師や看護教員をしていたころ、所属していた組織からお給料をもらっていた。 結婚をして引越しをした後の再就職、育児中に阪神淡路大震災にあって引越しをした後の再就職、父を介護して看取っ […]

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【看護師日記】新たな挑戦

何もこんな時期に、「キャンプナース」!! コロナ禍の大変な時に、病院や施設で働く看護師さんは、てんやわんやしているはず。 私も病院に研修に行かせていただいたり、実習指導教員として引率したりすることがあるので、病院の中のて […]

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【看護師日記】看護師日記に向き合ってみて

自分の方向性 5月から始めた【看護師日記】、今日でちょうど90話目になる。 これを機会に少し、リニューアルを考えている。 私は、この看護師日記を通して、父、母、兄、祖父、祖母、曾祖母と私の育ってきたルーツを述べてきた。時 […]

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【看護師日記】荒波の方へ

意味もなく涙が出てくるとき 精神障害がある人たちの生活を地域で支えるための作業所が、小規模通所授産施設となり、自立支援法に基づき就労継続B型・地域活動支援センターとして運営されている施設がある。私は、その施設が通所授産施 […]

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【看護師日記】山と谷

ここじゃない! Aさん、80歳代の男性、診断名は書ききれないほどある。今回の入院は、腎不全だ。とはいえ、人間の体は、腎臓だけ治療すればOkと言うものではなく、あちこちに影響するから厄介だ。特に高齢者の場合は、抵抗力や免疫 […]

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【看護師日記】風鈴の音色を聴くたびに

天使になって Aさん、60歳の男性。肺がんが見つかったときには、すでに食道や脳への転移があった。「1本もタバコを吸ったことがない人なのに」と奥さんは肩を落としていた。Aさんは放射線治療を受けていたが、途中で症状を緩和する […]

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【看護師日記】父の生い立ち

「楽しい」をやり続ける 性懲りも無く、私の父がなぜあんな人間に育ったのか書いてみようと思う。(私の父に関する過去の日記をお読みください。) 看護師は患者さんの「親子関係」などに深く足を突っ込んでしまうことがある。特に深く […]

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【看護師日記】動物介在療法

思い出の時間 最期に会いたい人に「ペット」をあげる人も少なくない。車いすなどで移動できる人は、駐車場やお散歩スペースを利用してペットとの再会ができるように工夫した経験がある。友人に車でワンちゃん(名前を忘れたがラブラドー […]

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【看護師日記】僕はいつ死にますか

オンラインカンファレンス実践報告 昨日、第2回目のオンラインカンファレンスが終わった。テーマ「死生観を問い続けること」。 30年前の事例を掘り起こしてきてもらった。 患者のAさんは、30代男性で会社員だった。病名は、腹膜 […]

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【看護師日記】皮膚むしり症

自分に成る 私が看護師をしているとき、リストカットをする患者さんには、精神科ばかりでなく一般科で働いているときもであった。看護師仲間にもいた。患者さんの娘さんがリストカットをするというケースもあった。看護教員になってから […]

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【看護師日記】自分のやりたいこと

徘徊している高齢者発見 道を歩いていると、明らか徘徊の高齢の女性に出会った。少し歩いては立ち止まってうろうろしている感じと荷物を持っていない。杖や手押し車もない。両膝は変形していてO脚になっている。円背もある。膝の痛みや […]

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【看護師日記】おぼろ月

遺骨とお墓 お箸のマナーにはいろいろある。箸渡しは、箸から箸へ料理を受け渡すことだ。火葬後の遺骨を拾う際に、箸から箸へ遺骨を渡してから骨壺に納めるので嫌われるのだと教えられた。あとは、たたき箸は食器を箸でたたくことだ。こ […]

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【看護師日記】占い

患者さんという役割 60歳の女性Aさん。慢性関節リウマチで左人工肘関節置換術(TEA Total Elbow Arthroplasty)を受けるために入院してきた。入院直前に、手術の場所を蜂に刺されたそうだ。入院してきた […]

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【看護師日記】V字回復

想像外の世界 60歳代の男性の患者さんAさんは、脳内出血で左半分の運動麻痺と知覚異常が残った。また、両眼ともに左半分の視野が見えない状態(左同名性半盲)を伴っていた。これは、左半分の視野が見えないので、患者さん自身が左側 […]

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【看護師日記】手紙

決意表明 彼女からの電話の着信があったので、車を運転していたAさんは急いで携帯電話をとろうとした。これが、Aさんの交通事故の原因だった。Aさんは、頸椎脱臼骨折、腰椎脱臼骨折と診断された。上肢は不全麻痺の状態で、肩や肘を動 […]

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【看護師日記】看護教育起業

将来のために生きないこと 私は、看護教育に特化して起業をすることに決めてから、あっという間に起業した。起業すること自体は、大変なことではなかった。 あまり語ってこなかったが、私が起業をしようと思ったのは、自分自身の特性に […]

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【看護師日記】電車の中の出来事

私にできること 私は、週末の夕方、地下鉄に乗っていた。私はスマホに目を落としていたが、どうも向かいの席の人がもめている様子だった。 高齢の女性と50歳代くらいの男性、おそらく親子だと思う。二人は似ていた。男性の方は、右側 […]

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【看護師日記】新・奧さん

人生の潮目 朝から蝉の声がうるさい。都会だがうるさい。夏が来たという感じになる。 患者さん(Aさん)の診断名は、複合性局所疼痛症候群(CRPS)だった。50歳代の男性だった。最初は、仕事中の外傷が原因で上肢の痛みが続いて […]

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【看護師日記】理解と感情

幸せになる資格 頭でいくら理解していても、感情が追い付かないことがある。 Aさんは、食道がんからあちらこちらに転移をして治療を受けていた患者さんだった。経過は芳しくなかった。当時60歳代の男性だった。話をする間も、ときど […]

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【看護師日記】お義父さんのルーツ

コロナ禍、たった一人で過ごした寡黙な人 お義父さんはコロナ禍、面会もできず、一人で入院生活を送り、今年の2月に亡くなった。もうすぐ初盆を迎える。 コロナ禍、お義母さんと主人の二人だけが、少しだけ面会できたが、私もお姉さん […]

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【看護師日記】しばらくお休みのお知らせ

いつも、お読みいただきありがとうございます~(*^^*)7月中旬頃まで、お休み致します。 今後ともよろしくお願いいたします(^-^)

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【看護師日記】長年の勘

看護学生の気づき 看護学生の「気づき」にはいつもドキッとする。 もう、15年以上前になる。精神看護学実習で男子閉鎖病棟に学生の実習に引率した。その当時、その病棟は男性の慢性期病棟だった。 食事の時間、どの患者さんも楽しみ […]

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【看護師日記】母校愛

健全な「孤独」と「寂しさ」 私は、ある看護系大学で、偶然にも同じ看護学校の出身の先輩2人に出会った。なんという懐かしさ。ここで、再会しなければ、もう私のワーキングメモリーを保持するために削除寸前の記憶であった。 先輩方は […]

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【看護師日記】イチゴの花

3人だけの秘密 精神看護学実習で、学生は老年期うつ病の患者さん(Aさん)を受け持たせてもらった。ほとんど会話が続かない。プロセスレコードの「患者さんの言動」の欄は、「うん」、「はい」、「・・・・・」が並んでいる。話が続か […]

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【看護師日記】コンプレックス

テトラサイクリン歯 私は、テトラサイクリン歯だ。小児期の抗生物質長期投与による歯質の変色だと思う。これは、子どもながらにかなりコンプレックスだった。しかも小学校の6年生の夏、自転車で転んで、前歯が欠けてしまった。顔面から […]

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【看護師日記】今日はカレーか!

どんな記憶に変化しているかは未知数 私が生まれ育った町は、小学校も中学校も給食があった。カレーライスは印象に残っている。ごはんにカレーをかけると具がごはんの上に残ってお茶漬けカレーのようになった。午前中の授業中にカレーラ […]

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【看護師日記】俎板の上の鯉

手術の前に言いたかったこと 「自分の人生のハンドルは自分で握る」と言う言葉を耳にする。そのたびに、「私、運転しないんだよね~」と言う気持ちになる。もちろん「自分の人生のハンドルは自分で握る」と言う意味は、車の運転をするか […]

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【看護師日記】お買い物と看護

「ほどほど」 私が看護教員をしていたころ、高齢者の施設でお買い物ツアーがあり、学生と一緒に参加させてもらった。認知症がある高齢者の方が値段や賞味期限を見ながら買い物を楽しんでいる。こんなふうにお買い物をしてきた方なのだな […]

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【看護師日記】似た者同士

「あの時、死ななくてよかった」 私の家庭は、父がろくでもない人だったということと、母がその父と愚痴を垂れ流しながら半世紀ほどを共に過ごしたこと以外は、特記事項はない。どこにでもある家庭のように思う。しかし、私はかなり個性 […]

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【看護師日記】彼の愛した女性

かき氷 梅雨も明けて、真夏の暑さが続いている。コロナ禍だったからだろうか。「夏」って何をしていたかな、みたいな気持ちになる。夏祭り、浴衣、夏休み。スイカ、かき氷。そう、かき氷。   いよいよ、入れ墨彫師の患者さんは、話せ […]

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【看護師日記】モンステラ

知識と経験と天井 私の小さな事務所の本棚には、水栽培をしたモンステラの花瓶が2つある。一つは一番上段の棚、もう一つは上から三段目に置いている。一番上の段に置いたモンステラには本棚の天井がない。だから、ぐんぐん伸びている。 […]

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【看護師日記】ワークマン女子

はきたいズボンとはきやすいズボン 先日、主人と近所のワークマンに行った。「ワークマン女子」と言うのを聞いて、行ってみたくなった。ワークマン(WORKMAN)という名前の通り、仕事着、作業服、動きやすい服や靴といった商品が […]

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【看護師日記】母という存在②

生涯現役 先述したが、母は、身長が高く、手足の長く、彫りの深い顔をした女性だった。つまり、母はなぜか洋風だった。閉経後は、ふっくらとして洋ナシの体型だった。日本でも欧米型の変形性股関節症が増加しており、母も御多分に洩れず […]

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【看護師日記】母という存在①

母が望んだ看護師 私の母は、ろくでもない父とずっと暮らしてきたことが差し響き、私に繰り返し言った言葉があった。「手に職をつけなさい」だった。私は美大志望だったので「美大を卒業してから、中学校とか高校の先生になる」と言った […]

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【看護師日記】資格を生かす

プロ意識 私の経験の中で、「看護師は、2つ目の資格です」と言う学生に出会うことがある。その資格で何年か業務経験があるというのは、まさに「看護✖○○」である。 たとえば、歯科衛生士さんとして働いていた経験を持 […]

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【看護師日記】回復過程の判断

食事介助 看護学生が実習に行けば、必ず、食事介助をさせてもらうAさん。Aさんは90歳代の女性だ。認知症のため、失語、失行、失認があり、食事を自分で行うことが困難だった。嚥下は問題なかった。関節の拘縮があり、座位の保持が困 […]

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【看護師日記】甘えと期待

もっとできるのにな~ 私は、人に期待しすぎることがある。 患者さんに対して、上司や部下に対して、学生に対して、家族に対しても、期待しすぎることがある。 私が期待してしまうのは、自分への承認ではない。「褒めてほしい」と期待 […]

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【看護師日記】もしも私が認知症になったら。

多少の脚色は許容してください 「迎えが来ていると思うのですが・・・」といってスタッフルームにたびたび来る。 施設に入所している80歳代の男性、Aさんは認知症である。看護学生が受け持つこととなった。何度も何度も同じことを繰 […]

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【看護師日記】祖母の遺言

人工関節と人工肛門 私の実家の祖母と母は本当の親子である。つまり、私の父は婿養子だった。祖母も母も20歳で結婚しているので、祖母が「おばあちゃん」になったのは、42歳ほどの時だった。私の記憶する祖母は、いつも涼しい顔をし […]

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【看護師日記】看護学生時代

忘れられない実習 私には、忘れられない実習がいくつかある。中でも印象に残っているのは、精神看護学実習である。私の実習先は、男子閉鎖病棟だった。30年以上前の話なので、精神科看護の歴史の1ページに刻まれるような古の精神科看 […]

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【看護師日記】手術室

ルーティンワーク 当時、Aさんは40歳代の男性だった。胃癌だった。 手術室勤務だった私は、Aさんの術前訪問に行った。手術室の中の様子や麻酔導入までの手順などを説明した。しかし、私の言葉はAさんの頭の上を通り過ぎている気が […]

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【看護師日記】兄

私が看護師を選ぶまで 私には5歳年上の兄がいる。兄は実家のみかん農家を継いでいる。 私が高校生の時、兄は激しい倦怠感がありみかん山から帰ってきた。2,3日寝込んでいた。 昼下がり、おばあちゃんは、近所のお茶のみ友だちと縁 […]

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【看護師日記】患者さんから学んだ深イイ言葉

あとからじわっとくる 手術前の患者さんの言葉、「俺、いっつも運がいいねん」。手術後「ほら、やっぱり生きてるわ、運がええ証拠や。」 意思決定を求められた患者さんの言葉、「迷うわ~どうしよう。ホンマに生きんとあかんのか?病院 […]

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【看護師日記】膝から崩れ落ちた

見直しのサイン 40歳半ばで交通事故、数年の介護の末、ご主人をなくされた奥さまが私に言った。 「私、介護士の資格を取りに行こうと思います。主人の介護の経験を生かして。」 「そうなんですね。」 「私、患者の家族の気持ちに寄 […]

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【看護師日記】温かく通り過ぎる

ロボットにはできない看護技術 Aさんは、汚言症がある。卑劣な言葉や汚い言葉を連呼する。はじめて出会う人は驚くだろう。   想像してみてほしい。Aさんの汚言症のきっかけを。 1冊の小説ができるほどのAさんの人生が […]

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【看護師日記】父の看取りと思い出②

介護からの解放 父は、自宅のベッドで、母と私の腕の中で息を引き取った。 死ぬ瞬間、カッと目を見開いて、私と母を凝然として見た。大きな呼吸をしているかと思えば、突然、その息は止まった。母が「お父さん!お父さん!」と呼ぶので […]

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【看護師日記】アウトリーチ

社会の中で生きるということ・・・・ 社会の中で生きるということ・・・・   バスが遅れたとき、「仕方ないな」と思って待っていられるということ。 使い方がわからないスマホの機能を「教えてよ」と言って、甘える人がいるというこ […]

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【看護師日記】寒さと痛さ

「二度と戻らない」を知る ひいおばあちゃんは、私が小学校1年生の時、老衰で死にました。真冬の静かな朝を迎えようとしていたころでした。 自宅のいつもの寝室で、眠るように息を引き取りました。痛みもなく、苦しむこともありません […]

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【看護師日記】親と娘

予期せぬこと 70歳後半の患者さん(Aさん)が、入院してきたとき、私は、病院の中のあれこれを説明し、家族のことや連絡先を聴いた。 「母は必ず家にいるから、家に電話してくれたら、絶対出てくれるけどね。」と言われた。 「Aさ […]

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【看護師日記】時差

学生の実習日誌 私が夜勤の朝、患者さんに「昨晩は、お薬を飲んでからすぐに眠れましたか?」と訊くと、「・・・・・・」と、返事が返ってこなかったことがあった。血圧を測って、身の回りのこまごまとしたことをしたうえで、退出しよう […]

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【看護師日記】ありがとう

価値の交換 看護師の仕事を感謝される仕事だという人がいる。 私もたくさんの「ありがとう」をもらっていると思う。しかし、「いえいえ」とか言って「ありがとう」を受け取っていなかった気がする。 ただ、「ありがとう」をもらうのに […]

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【看護師日記】伴走者

凛として進みだす背中 ドラマのようなシーンではない。 がんの告知をされたときも、 重い後遺症が残ると説明をされたときも、 家族に見守られながら息を引き取ったときも、 緊張感と重い時間が流れている。 そこにいるみんな、感情 […]

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【看護師日記】晴れの日も雨の日も

垣間見せる顔 「今日は雨ですね」というと 「雨嫌い?」と聞かれたので 「ん、嫌いですね~洗濯物も乾かないし、通勤も大変ですからね、」と答えたら、やっぱりそう言うと思ったというような顔をして、ベッドに横むきになったまま私を […]

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【看護師日記】看護師のこころの中

思いを言葉で表現できない日に 今日のご機嫌はいかがだろうか? とても気分が安定しない患者さん(Aさん)。手術を終えて一層安定しない。   Aさんの検温に行くだけで、びくびくする。 「失礼します・・・・」 あ。Aさんの佇ま […]

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【看護師日記】時空を超えた交流

パンジーの思い出 彼は、入れ墨彫り師だった。 家族とは疎遠になっていた。誰も面会に来ない。 「どなたか会いたい人に連絡しましょうか?」と訊くと「会いたい人はいるけれど、人には言えない人だ」と言った。彼は、いつも意味深だ。 […]

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【看護師日記】プレゼントの相談

看護敗北宣言 高校生が入院していた。 事故で車いすの生活になった。   彼には、彼女がいた。 「クリスマスのプレゼント何がええかな~」と相談された。 「財布とか、アクセサリー類が妥当かな~」と答えた。   病室、二人で過 […]

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【看護師日記】愛されるということ

ほかに並び立つ者はないと信じてやまない存在 彼女は、中等度の知的障害があった。 生まれた時の諸々の事情によって、施設で育てられた。 施設を出て、社会の中で生きていくためには逆境すぎた。 しかし、何か問題を起こすか、発症す […]

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【看護師日記】代理行為

本当に言いたかったこと Aさんは、10年以上前に乳がんを患って手術をした。それ以来、お乳を隠すようになり、外に出るのを極度に嫌がり、買い物や散歩に行くこともできなくなった。そして精神症状も顕著となったため精神科病棟に入院 […]

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【看護師日記】ケアの本質?

手術後の歩行 看護学生の外科病棟の実習にて・・・・。   看護学生が、患者さんに「聴診器でお腹の音を聴いたことがありますか?」と尋ねました。 「ないよ~」と答えると、「僕のお腹の音を聞いてみますか?」 「聴いてみるわ、ど […]

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【看護師日記】天使たちの計らい

笑顔で暮らしている 彼女は、二人の息子を亡くした。一人は10代、もう一人は20代だった。 彼女が子どもを産み育てた20歳代から、子どもたちを見送った50歳まで、どれだけの涙を流してきたことだろう。 これが自分の人生だと受 […]

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【看護師日記】患者さんの力を発揮できるためにすること

思考の脱皮 「なぜ、こんなにも過酷な人生を歩んでいるのだろう」と思う患者さんや家族に出会うことがある。   看護師が知り得るべき情報は、事実の経過と患者さんの感情や思い。 いろんな出来事に目が奪われ過ぎて、患者さんの輪郭 […]

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【看護師日記】病院の屋上にて

沈黙の散歩 患者さんが、散歩に行きたいといったので一緒に屋上に行った。 足を投げ出して、二人でベンチに座った。 彼の両足は義足だ。幻肢痛に苦しんでいる。   ベンチに座ったまま、長いこと沈黙だった。 散歩に行き […]

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【看護師日記】飛行機雲

大空からのメッセージ 私は、飛行機雲を見かけると「今日はいいことがある」と思う。何の根拠もないけど、なんとなくそんな気がする。   患者さんが、お昼間に窓の外を見上げて嬉しそうな表情を浮かべていた。 「ほら、白 […]

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【看護師日記】お風呂にゆっくり入りたい

自分に還る 私は、関西国際空港について自宅に帰るまで、必ず考えることがある。 「早くお風呂に入りたい」「洗濯したい」。 湯船につかったときは、旅の疲れもぶっ飛び、また楽しかったことを思い出し、明日の予定を考えながら現実の […]

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【看護師日記】今日は会社の部下が面会に来る

目を凝らしてみること。 突然の事故によって、不自由な体になった。首から下が動かなくなった。 彼は「つらい」と言わなかった。たった1回以外は。   1回だけ、「手さえ動くことができたら、死にたい」と言ったことがある。 「妻 […]

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【看護師日記】ヤングケアラーの思い

医療の進歩と看護の進歩 少年の母親は、軽度の知的障害があった。 父親はいなかった。 病院でのこまごまとした説明は、少年の20歳を過ぎたばかりの姉にしていた。   少年が亡くなったとき、姉は「弟の爪や髪の毛も残さ […]

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【看護師日記】祖父の最期を思い出して。

看護師さんが声をかけてくれたけど。 私が高校1年生の時、祖父は半年間の入院生活の末、胸骨圧迫されながら死んでいった。 ベッドの周りは戦場のような有り様だった。40年前はまだDNR指示(do not resuscitati […]

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【看護師日記】だれもが「健康の担い手」

小学校の担任の先生の話 私が小学生だったときの記憶。 担任の先生が、育児をしている頃の話をしてくれた。 寒い夜、石油ストーブをつけたまま、赤ちゃんと一緒に眠ってしまった。 どれくらい眠ってしまったのだろう、先生が目覚める […]

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【看護師日記】患者さんの持てる力とリスク管理

5月になったら思い出すこと 私が看護学生のとき。 5月の実習で受け持たせてもらった個室の患者さん。 患者さんは、3日間ほど便が出ていなかった。 病気の症状も苦しそうだったが、便が出ていないことは苦痛の2乗だった。 浣腸を […]

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【看護師日記】誰にでもある「こだわり」

苦痛の種 だれにでも「こだわり」はある。 外科病棟で看護学生が受け持たせていただいた患者さんは、コードやリモコンなど身の回りにあるものがまっすぐに並んでいないと気が済まないという「こだわり」があった。 几帳面な性格という […]

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【看護師日記】涙も出ないほどしんどかった・・・

再会とお別れ 夜勤、廊下を歩いていると、視線を感じた。 カーテンの向こう側からだ。 スタッフステーションに一番近い部屋の明日手術予定の患者さんだ!   患者さんは、ベッドの頭元を挙げて座っていた。 私の顔をみる […]

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【看護師日記】看護師の心を整えておくこと

何かを伝えたい ホールで、彼女は大声をあげている。 誰かともめているらしい。   つい1週間前までは肺炎になってしまって、元気がなかったけど、今日は以前の声のハリが戻っていた。   彼女が大声をあげる […]

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【看護師日記】患者さんの歩行訓練中は黙っておく

感覚を大切にする 手術をして、初めて歩くとき、 なんらかの病気になったあと、はじめて歩行が始まるとき、 痛み、苦痛、不安といった患者さんの感覚が大きければ大きいほど、歩くことさえ苦痛になる。 看護師は、患者さんの苦痛を和 […]

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【看護師日記】看護師の「体調はいかがですか」に患者さんは答えにくい

看護学生のプロセスレコード 看護学生のプロセスレコードは、私にとってとてもよい学びになる。 学生は、患者さんに「体調はいかがですか」と質問する。 この質問によって得られる解答のほとんどがうっすらとぼけている。 「よく眠れ […]

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【看護師日記】気分を開放させる散歩

季節がみえる 老健施設、看護学生と全盲の利用者さんは、散歩に出かけた。 葉桜になりかけている木の下で、二人は並んで座っていた。 二人は、葉桜を見上げた。   「私の目が見えなくなったのは20年前。だから見上げれば桜が見え […]

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【看護師日記】食事中は黙って観察

命がけで食べている 利き手が使えない患者さん 飲み込みが困難な患者さん 食べこぼしが多い患者さん 食欲がない患者さん・・・・・・   それでも、一生懸命、食べ物を口に運び、咀嚼し、飲み込んでいる。 看護師さんが「おいしい […]

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【看護師日記】ミトンをはずしたときの体温調節

白く美しい指の正体 患者さんは点滴が必要になった。 患者さんは点滴を抜いてしまったので、ミトンが必要になった。 患者さんは回復して点滴の必要がなくなったので、ミトンも必要なくなった。   ミトンをはずした手は、 […]

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【看護師日記】その言葉を選んだ意味を探る

「ボールを思いっきり投げたい」 精神科閉鎖病棟に入院中の患者さんが、突然、看護学生に「思いっきりボールを投げたい」と言った。 私は、30年前に全く同じフレーズを聴いたことを思い出した。彼は難病の青年だった。 そいえば、二 […]

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【看護師日記】ただちに栄養管理室と協議したほうが良い

さるむき 夜勤の朝、私は下膳に回っていた。 患者さん(Aさん)が、みかんを残していた。というより、途方に暮れていた。 Aさんは、みかんをむくことができない。朝はとくに思うように指が動かない。 Aさん、60歳、女性、慢性関 […]

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【看護師日記】「俺の話を聴け!」の真意に目を向けること

背中が痒い! 患者さんは片手をあげて私を呼び止めた。 「手術したところ痒いわ~」と言った。 「コルセットしているから、痒いですね~」 といって、通り過ぎた。   そのあとすぐに、彼は別の看護師にも 「手術したところ痒いわ […]

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【看護師日記】「今、幸せですか」と聴きたい衝動に駆られるのはなぜか。

あなたのためになっていますか。 長い長い闘病生活となりました。Aさんは、若い時に統合失調症と診断され、以後入退院を繰り返しながら、80歳になりました。 両親は他界し、兄弟も友人もみんな歳をとってしまいました。 Aさんは、 […]

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【看護師日記】家族と暮らしていた日々を感じる

床頭台の中 奥さまの面会のあと。 私は、患者さんの床頭台の中のタオルを取り出そうとした。 綺麗にたたまれたタオル、下着、日用品が収納されていた。一つ一つに名前が書いてあった。 夫婦として長い時間を共にしてきたのだ。 夫の […]

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【看護師日記】小さなシーツのしわをみて感じたこと

やせてしまって。 彼女は、限界の限界まで痩せていた。 彼女は、少しの時間、車いすに座ることができた。 その間にシーツを交換した。   彼女のシーツには、彼女の寝ていたしわがあった。 シーツは乱れているわけでもな […]

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【看護師日記】化粧水が浸透していく音

鏡に映るあなた 彼女の洗髪をした後、 鏡の前で髪を整えた。   彼女は、右顔と左顔をみて、正面を向いて 少し目を大きくした。   パジャマの襟を整えて・・・ ゆっくりベッドに戻った。   「少し横になりますか」 「今日は […]

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【看護師日記】児童養護施設の子どもたちの可能性がみえていなかった私

問い直し ずいぶん前の話。児童養護施設の年末大掃除のボランティアに行った。 窓拭きをしていたら低学年の子どもたちに取り囲まれた。 泡の出るスプレーと雑巾を奪われた。 夢中で遊んでいた。 ひとしきり遊んだら、放り投げて別の […]

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