私にできること。

私の友だちは、今、入院している。膵臓癌のために手術した。年末年始も病院で過ごす。

私は、面会に行きたい。友だちに会いたい。でも、面会はできない。理由はコロナだ。

友だちは誰とも面会をせず、個室に入ったまま、たった一人で手術を受け、たった一人で闘病している。にもかかわらず、術後の発熱と咽頭痛のためにコロナの検査をして陽性者となり、コロナ病棟に転棟となった。面会が原因で友だちがコロナ検査陽性者になっているのではないことは明白である。私は面会を望んでいたにもかかわらず会うことができず、ご家族でさえもベッドサイドに行くことができなかった。

友だちは、膵臓だけでなく、十二指腸と胃の一部、胆嚢、胆管を周囲のリンパ節や神経と一緒に切除している。術後、食事や睡眠、療養環境には十分な配慮が必要だ。

コロナ病棟は、私の友だちの健康回復に最適な環境なのか。シンプルに疑問を持つ。

本当に、面会制限がコロナを封じ込めることになるのか。シンプルに疑問を持つ。

3年もたつのだ。いよいよ、経済活動、社会生活の回復に舵を切っているというときに、病院はどこに向かっているのか。シンプルに疑問を持つ。

そこに看護はあるのか。シンプルに疑問を持つ。

疑問を持っている医療従事者はいないのか。いるだろう。表現できないのか。行動できないのか。シンプルに疑問を持つ。

会いたい人に会うことは、免疫力を高め、闘病意欲を高めることにならないのか。それを奪うことが、どれだけのダメージを与えることなのか、容易に想像がつくことをいつまで放置しているのか。シンプルに疑問を持つ。

シンプルに疑問を持つ。だから、今、私ができることを行動する。