先日、ある学校の講師控室で、講師の先生と名刺交換をしました。その際に「なぜ、看護教育に特化して起業しようと思ったのですか?」と聞かれました。
「え、看護師なんで・・・」とふと頭をよぎりました。人から見ると「ん、看護教育?」と思われたのでしょう。私からすれば当たり前のことなのですが、実はこの違和感こそ大事なのです。
この仕事をはじめて、いろんな学校や病院に行きます。ここの「ウリ」は「これ」と私は思うけれど、その渦中にいる人は、当たり前すぎて、その良さがわかっていないということ、よくあります。「いいですよね~」「どこもしていないですよね」と言っても「そうなんですか?」みたいな感じで、ピンと来ていません。もったいない!!
私は、その講師の先生の質問に「学生から、リーダー看護師さんに至るまでの看護教育を縦断的に支援したかったからです」とお答えしました。
たとえば、看護師国家試験合格講座。受かるための学習支援は、いろんな予備校の先生や専門家が上手な講義をしてくれます。私は、そんなに上手な講義はできなくても、実習で活用できて、なおかつ新人看護師になって臨床推論力を養う学習方法、つまり臨床視点をもった学習方法の支援をしていきます。
そして臨床の看護師さんたちには、日ごろ経験的に判断して行動に移している思考プロセスを、学生や新人看護師さんにわかりやすく説明できるよう働きかけをしています。指導の際に使うマインドマップ作成や自施設のクリニカルラダー作成の支援は、教育的に活用してくれることが一番のねがいです。
いずれにしても、看護教育の各段階に訪れる危機を協働して乗り越えていく支援です。
いつでも、どこでも、だれにでも、「なぜ、看護教育に特化して起業しようと思ったのですか?」ときかれたら、戸惑うことなく「自分がしていくこと」を端的に答えられる自分でありたいと思いました。