家族という存在に焦点を当ててみました。

私は、臨地実習に行けなくなった学校の学内実習をコーディネートしています。

5人1組で患者家族の方と交流してもらう取り組みをしています。関西はコロナも落ち着いているので、患者家族の方に学校に来てもらいました。コロナ第二波ということであれば、Zoom実習にする予定でした。

精神看護学実習の一例です。精神障害を持つ息子のお母さん、兄が精神障害、父がアルコール依存症、子どもが知的障害と診断されたというお母さんなどなど・・・・

精神科病院の実習では、例えば統合失調症の患者さんを受け持ち、コミュニケーションをとったり、セルフケアの支援をしたりという実習になるかと思います。それはとても貴重な体験です。

今回は、家族の方とのお話なので、患者さんよりも距離感が縮まって「もし家族に、こんな症状を持つ人がいるとしたら・・・」という想像がしやすかったようです。そして何より、知的障害、精神障害、発達障害などの障害があり、社会で暮らすということのイメージがつきやすかったのではないかと考えています。

葛藤や困難感、罪悪感、先の見えない不安や焦り、恐怖・・・・。その中にある新しい発見や自分が想像していた人生とは違う生き方をしている意味に触れていくプロセス・・・・。(私が一番感動してるかも!?)

新カリキュラムに向けて、これは、地域精神保健として重要な看護だと確信しています。精神看護学実習のみならず、ほかの科目の実習も取り入れていきたいと思います。

患者さんのご家族の方には、私と面談をして、意図を理解してもらい関係性を構築したうえで、学生の前でお話してもらっています。また学生とご家族の対話の中に、ファシリテーターとして、私が介入するようにしています。やらせではなく、生の声を学生に届けたい、そしてご家族の方にも語りを通して浄化されることを望んでいます。

ご意見・ご感想お待ちしています。