問い直し

ずいぶん前の話。児童養護施設の年末大掃除のボランティアに行った。

窓拭きをしていたら低学年の子どもたちに取り囲まれた。

泡の出るスプレーと雑巾を奪われた。

夢中で遊んでいた。

ひとしきり遊んだら、放り投げて別の遊びを探しに行った。

転がったスプレー缶と雑巾をみて、イラついた。

 

一緒に遊ぶ。

使い方を教えて掃除を一緒にする。

楽しさの演出はいくらでもある。

 

私は、養護施設の子どもたちを弱弱しく、かわいそうな子どもとして見ていた。

「年末の大掃除」という概念のない子どもにとって、私の行動は興味津々だったはず。

スプレー缶と雑巾に興味を持った子どもたちの好奇心に火をつけて、あらゆる可能性を引き出そうともせず、なぜボランティアに行ったのか。

私はどこに向かっているのか、自分自身を問い直さなければならないと思った出来事だった。

「看護」とは何かについて考えていくことを意図として、「看護師日記」を書くことにしました。私の看護師、看護教育の経験に基づいて表現していますが、人物が特定されないように、また文脈を損なわないように一部修正しています。