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看護教育

仮想図書室はまだまだ進化する

Z世代に届けるオンライン授業

コロナ禍において、Zoomやビデオ会議ツールを使ったオンラインでの会話も普及しました。そんな中、オンライン授業を2Dのオンライン・ロールプレイングゲームのような親しみやすい感覚で、ウェブブラウザから参加できるウェブアプリ「Gather」や「Remo」などがあります。

「Gather」や「Remo」などは、一斉授業を受けるというよりは、学生自体が、意見交換をするオンライン上のおしゃべりを可能な仮想図書館もしくは、休憩時間や放課後の仮想教室(以下、仮想図書館と記します)として活用しやすいアプリです。

Zoomなどのweb会議ツールを使った双方向型のライブ型授業では、ブレイクアウトルーム機能を活用し、一方向にならないように授業を工夫してきたと思います。しかし、そのグループもホスト主導な割り振りとなるため、話し合いが活発に行われなかったり、話がまとまらなかったりという場面がありました。当然、「もっと深く聴きたかった」や「私の意見を聴いてもらう時間がなかった」などというケースが生まれてきます。

その点、「Gather」や「Remo」などは、オンライン上の仮想図書館なので、待ち合わせをして、話し合いをすることができるのです。話したい人や集団に近づくと、自動で音声と映像が繋がり会話ができるようになります。双方向型ライブ授業やオンデマンド型授業の課題として、学生のアウトプットが少なかった点と、無駄がなさ過ぎて学生同士の雑談の機会がなかった点を補ってくれるツールであると考えます。オンライン上の仮想図書館は、オンライン授業または放課後の学生同士の主体的なおしゃべりに最適です。もちろん仮想図書館なので、図書館に行きたくない人はいかないという選択をすることができます。

「Gather」ができることとしては、自分のキャラクターを作成し、実際に自分が仮想図書館で話し合いながら学習しているような感覚を得ることができます。

また、カンファレンスができたり、テーブルを囲んで会話ができ、ホワイトボードも活用できます。先輩や教員も入室する仕組みを作っておけば、アドバイスを得る時間を設けることができます。さらに仮想図書館の特定の部屋に他の人と入れば、画面共有を使ったディスカッションをすることもできるので、動画をみて予習しておくことも友達とコミュニケーションをとりながらできるようになります。

「Remo」ができることは、「Gather」よりも一層、多職種や他学年、他校との交流などに活用できそうです。テーマ別の部屋に入ったら、自分の意思でテーブルに着き、会話を始めることができます。Zoomなどの会議ツールの基本的なツールはほとんど備わっています。例えば、ビデオ通話、チャット、会議のレコーディング、ホワイトボードツールなどです。さらに「Remo」上で行うイベントを事前に設定しておくことができるので、招待URLを共有することで他の人を招待できます。主催者がプレゼンテーションを行うことができ、画面共有、動画のシェア、ホワイトボードなどを用いることができ、学生たちの主体的なアウトプットに最適です。

学校に通学しなくても、誰も孤立することのない仕組み、不得意な学習の話ばかりでなく、趣味や熱心に取り組んでいることなどちょっとした雑談をする場が仲間意識を高めるのではないかと考えます。

一斉講義をしなくても各自が好きな時間に動画をみて学ぶオンデマンド型授業にも、多様な可能性があります。まず、動画マニュアル共有ツール(https://doogar.jp/index.php)を工夫すれば、様々なオリエンテーションや授業の予習ができ、分からないことはまず学生同士で話し合い、そのうえで教員に質問するということができます。動画マニュアル共有ツールは何度でも確認できるというメリットに加え、マニュアル動画閲覧履歴や、マニュアル動画閲覧後の「I CAN(できる)!」の意思表示を発信する仕組みがあります。退学者やほかの学生が勝手に閲覧できないなどのセキュリティも整っています。

新入生へのオリエンテーション、実習オリエンテーション、レポートの提出方法など各学校ならではのルールは動画にしておき、「Gather」や「Remo」で、いつでも自分で情報をとることができなお発展性があります。学生同士が、勝手に学び、主体的な行動をとることができるからです。「主体的に学びなさい」というよりも、「主体的に学べる環境を整える」ほうがより現実的ではないかと考えます。

2Dが一般化する頃には、3Dの時代が来ることでしょう。大切なことは、何を使いこなすかではなく、いろいろなツールがあることを知り、選択できることです。どのツールにも一長一短あると思います。「嫌い」「苦手」と決めつけてしまわず、オンラインのツールが次世代の医療や福祉に必ず役に立つものにしていくために何を課題とし、何を改善していけばよいかと考えていくことのできる教育でありたいと思います。

日本では、世界の中でもZ世代の人口は少ないけれど、次世代を育てるためには、Z世代に届ける授業をしていきたいです。