いよいよ、2019年4月より、働き方改革関連法(正式名称:働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律)の一部が施工されます。内容には、産業保健機能の強化が追加されています。

ひとりひとりが、生き生きと働いていくことは、やっぱり大切なんですかね・・・。

学びなおしをしている人も、育児中の人も、介護中の人も、障害のある人も、治療中の人も、海外からきている人も、老若男女多様な人たちが、多様さを発揮しながら、生き生き働く・・・。とはいっても、「生き生き」ばかりがいいわけではなく、何かしらの不調もあるし、失敗もあるから、残業もあるかもしれないけれど、「なんとか乗り越えよう!」みたいな環境が整っていたり、自己効力感が高まっていたりすると「とりあえず、OK」かなと思います。

そもそも日本人は、自己効力感が低いと言われています。そのうえ、勤勉でまじめな文化があるので、「働く」に対する固定化された枠があるようです。私も、戦後の高度成長期に生まれ、バブル期もあり、「24時間働けますか?ビジネスマン~」みたいな価値観があります。今の看護学生に言ってもキョトンとされますが、その世代に育てられた学生たちは、中途半端にその価値観を引き継いでいるのです。

さらに私は、みかん農家で育ったので、雨の日以外は汗をかいて朝から晩まで働く大人たちを見てきました。それを美徳として刷り込まれています。看護師をして働いていた時も、「忙しい」=「よく働いた」と感じていました。看護師にとって、「よく働いた」=「患者がよくなった」であることは言うまでもなく、それを見失えば、忙しくないと働いた気にならないことがあります(笑)。業務改善がなかなか進まない職場は、ゆがんだ美徳に侵されているのかもしれません。忙しくなくてもよく働いたといっていいのに。

働くとは何かに対する考え方改革は、必要だと思います。100年を豊かに生き抜き、AIと共存したり、宇宙旅行に行ったりする日が、私の人生の中で起こりうるのであれば、その変化に柔軟に対応できる自分であり、次世代へとじわじわ価値観を変化させる働きかけをすることが、メンタルヘルスマネジメントだと思います。