床頭台の中

奥さまの面会のあと。

私は、患者さんの床頭台の中のタオルを取り出そうとした。

綺麗にたたまれたタオル、下着、日用品が収納されていた。一つ一つに名前が書いてあった。

夫婦として長い時間を共にしてきたのだ。

夫の入院を受け入れるための種々の行動が痛々しくもたくましかった。

ゆっくり、ゆっくり、こころの整理をしていくのだろう。

私にできること?そっとみまもる。

「看護」とは何かについて考えていくことを意図として、「看護師日記」を書くことにしました。私の看護師、看護教育の経験に基づいて表現していますが、人物が特定されないように、また文脈を損なわないように一部修正しています。