いのちと暮らしを支える、キャンプナース®という新しい選択 実践報告
2025年10月12日(日)、大阪公立大学で「キャンプナース®ファーストエイド講座(ステップ1)」が開催されました。
当日は、自然の中で活動する子どもたちの「いのちと健康を守る」ことを目的に、熱心な参加者たちが集まりました。講義だけでなく、演習やロールプレイングを通して、野外で起こりうる緊急事態への初期対応を実践的に学びました。
講座のテーマ:自然の中で命を守る判断力と行動力
今回の講座では、医療機関では得られない「現場対応力」を磨くことをテーマに、気道異物、熱中症、アレルギー反応など、キャンプや野外活動で起こりやすいケースを取り上げました。
なかでも印象的だったのは、参加者全員で取り組んだ**ロールプレイング(状況設定:野外活動のお弁当場面)です。
ロールプレイング事例:「ミクちゃんの異変」
小学2年生のミクちゃん(女児)は、友達とお弁当を食べながら笑い合っていました。
その時、ソーセージを食べていたミクちゃんが突然むせ始め、咳が止まらなくなり、次第に声も出なくなりました。
苦しそうに喉を押さえるミクちゃんを見て、隣の友達が叫びます。
「ミクちゃん、息できてない!!!」
この緊迫した場面をもとに、参加者たちはグループごとに対応を検討しました。
参加者の気づき:現場で求められる観察力と連携力
グループワークでは、次のような点を中心にディスカッションと実技演習を行いました。
- 気道異物のサインを見逃さない観察力
- 全身状態の評価と迅速な判断
- 救急要請や保護者への連絡体制の整備
- 背部叩打法やハイムリック法の実践
- 異物が取れた後の経過観察
- AEDの準備判断
- 他の子どもたちへの心理的配慮
講師からのフィードバックを受けながら、一つひとつの動作や声かけを確認し、実践的に学ぶ姿が印象的でした。
「病院では経験できない独特の緊張感があった」という感想も多く、まさに“現場力”を体感する一日となりました。
キャンプナース®が目指すもの
キャンプナース®は、自然の中で活動する子どもたちの健康を守るだけでなく、子どもたちの挑戦と成長を支える看護師です。
医療の現場を離れても、看護の原点である「いのちを支える力」は変わりません。
この講座を通して、参加者は「看護の新しいかたち」を感じ取ったのではないでしょうか。
次回は11月16日(日)に**「キャンプナース®の実践報告&体験共有会」が開催されます。
キャンプナースの活動に関心のある方、地域や子ども支援に関わる方はぜひご参加ください。

