友だちと大爆笑。「上のバケツ」と「下のバケツ」

私がせっせの書き溜めてきた「看護師日記」はリニューアルされ書籍化してもらうことになりました。まだ販売もされていませんが、第二弾、すでに書きたいことがあります。それは「看護師のシーツ交換」に焦点を当てようと思っています。と、友達に話したところ、友達が「環境整備ってあったよね~」と回顧し「あれは大事な仕事だった」と懐かしそうに語っていました。しばらく、環境整備にまつわるエピソードトークをしていると、ふと脳の奥底から湧き上がってきた言葉がありました。30年前の環境整備では、毎朝、看護師が患者のベッドサイドに行って床頭台やベッド柵を雑巾で拭いて回っていました。その時、床頭台を拭くのが「上のバケツ」、ベッド柵を拭くのが「下のバケツ」です。その古の「上のバケツ」と「下のバケツ」を口にして二人でゲラゲラと笑いました。「なつかしい~~~!!」ベッドほうきがあってベッドの上も掃いて回りました。ゴミも看護師が集めていました。

いつの間にか、バケツはなくなり、使い捨てのペーパータオルになり、看護師の仕事でもなくなった病院もあるようです。

毎朝、ぞろぞろと看護師が端から端まで患者さんのベッドを掃除して回る「環境整備」は、受け持ち看護師以外の看護師が、「この患者さんのごみ箱、右側に置くようにした方がよくない?」「手術が終わって3日もたっているのに(中央配管の)酸素、早く片付けないと!」などなど、いろんなことに気づく場でもありました。車椅子を置く場所や角度に至るまで指導されたなあ~と思いました。私は細かいことに気づかない看護師だったので・・・

そうそう、私が看護学生の頃、患者さんのベッドサイドのごみ箱のゴミを集めて大きなゴミ袋にザラザラの放り込んでいるとき、指導看護師さんに「ゴミの中にあった飲み終えた薬は何だったの」「過不足なく飲めていたの」と訊かれ絶句したことを思い出しました。その時は、探偵のようだと思いました。糖尿病の患者さんのゴミ箱から、お饅頭の袋をみつけた暁には「何ですか、これは」くらいの勢いだったに違いありません(笑笑)

コロナ禍は、上のバケツ、下のバケツどころではなく、消毒、消毒でした。今となれば「上のバケツ」と「下のバケツ」はもちろん不要です。ただただ「懐かしい」と思いました。

やっぱり、第二弾は患者さんがベッドに寝ている視点で、何か書いていこうと決めました。