新人看護師のやる気をさげてしまう事例

新人看護師を育てる人は、新人看護師の前で、組織やリーダー(看護師長や主任)の悪口や愚痴などを言ってませんか。普通に考えて、夢も希望もない組織やチームで、大輪の花を咲かせてやろうと思う新人はなかなかいませんよね。

「最近、新人さん、元気がないのよね」に気づいた人は、間接的にやる気をそぐような「夢や希望もない場」をつくっていないかチェックしてみてはいかがでしょうか。だからといって、自分の組織を過大評価する必要はありません。育てる人は、組織や上司を冷静に正しく理解し、「自分たちの看護の仕事は、常に人々が健康になっていくために、どのような看護をするかを探究ことです」という姿勢が、ちゃんと育つ人に伝わることを意識するといいのかも。

でも、不思議なことに、新人看護師は「夢や希望もない場」の話のほうが腑に落ちてしまいがちです。自分の足りなさや不安を組織やリーダーのせいにしておいたほうが楽なのか、育てる人の言うことに新人看護師は逆らえず「・・・ですよね」と同調することによって身を守ってしまうのか、そんな構図が見えてきそうですね。

しかし、組織やリーダーの悪口や愚痴ばかり言う人に悩みを打ち明けたり、信頼関係が築かれたりしませんね。いつ、自分が言われる立場になるかわかりませんから。生み出すものがあるとすれば、「どうせ・・・」といった頭打ちラインを自分で決めてしまうことと、育たない土壌だと思います。自分で決めた頭打ちラインや育たない土壌が一度できてしまうと、その上に立ち上げた理念やビジョン、組織化された人材構成は、土壌汚染のせいで欠陥住宅のように傾きそうですね。建てたものをぶっ壊すことはできたとしても、土から入れ替えるという工事はなかなか至難の業です。でも同じ病院の中でも、人が育つ病棟と、人が育たない病棟があります。一度、土壌調査が必要かもしれません。絶望的といっているのではなく、チャンスになるといいなと思います。

繰り返しになりますが、育てる人は、組織や上司を冷静に正しく理解し、自分たちの看護の仕事は、常に人々が健康になっていくためにどのような看護をするかを探究ことに専心すること、それを新人看護師のスモールステップとして行動再現可能な状態にするよう指導することだと思います。無意識のうちに、新人のやる気を下げてしまうことのないようにしたいものです。