とことん味わいながら、おいしく頂いています(^_-)-☆
嚥下は、大きく分けて「口腔期 → 咽頭期 → 食道期」に分けることができる。延髄はこのうち“咽頭期”の中枢そのものを司っている。
咽頭期は反射のステージなので、以下の3つが正常に働かないと誤嚥が起こる
① 嚥下反射の開始が遅れる
延髄には 嚥下中枢がある。ここが障害されると、嚥下反射が開始しにくくなるため、
- 食塊が咽頭に落ちても反射が起きない
- 「飲み込もう」と意識しても反応しない
- 唾液が喉に溜まりやすい
- 不顕性誤嚥が起きやすい
② 咽頭収縮筋の収縮低下
咽頭期では、
- 上咽頭収縮筋
- 中咽頭収縮筋
- 下咽頭収縮筋
が連続的に収縮し、食塊を食道へ送る。
これを支配しているのが迷走神経(Ⅹ)(=延髄から出る)。延髄梗塞では、この迷走神経核が障害されるため、
- 咽頭壁が動かない
- 咽頭収縮が弱い(主に「咽頭収縮筋」「声門閉鎖」「喉頭挙上」の協調不全)
- 食塊が咽頭に残る
- 何度もゴクリと飲まないと通らない
などが起こる。
③ 声門閉鎖の不全(反回神経麻痺)
誤嚥を防ぐ最大の仕組みは「声門閉鎖」。声門を閉じる筋肉は、
- 反回神経(迷走神経の枝)が支配しており、これは延髄梗塞で障害される典型部位。
声門が完全に閉じないと
- 食塊が気管に入りやすい
- むせる
- 声がかすれる(嗄声)
- 息もれ声になる
- 咳の勢いが弱くなる(排痰能力低下)
④ 喉頭挙上が弱くなる(喉が上がらない)
嚥下時には喉頭(声帯の箱)がグッと前上方に上がる動きが必要。
延髄から出る
- 舌下神経(Ⅻ)
- 迷走神経(Ⅹ)
- 舌咽神経(Ⅸ)
が協調して働くことで起こる。
延髄梗塞ではこの協調運動が破綻するため
- 喉頭が十分に上がらない
- 食塊を食道入口へ押し込めない
- 食塊が“迷走”して誤嚥しやすい
という状態になる。
⑤ 食道入口部の開大不良
食道入口部(上部食道括約筋)は、迷走神経(Ⅹ)支配。
延髄の障害でこれがうまく開かないと、
- 嚥下しても食塊が食道に入らない
- 咽頭に残る(咽頭残留)
- 残った食べ物を誤嚥しやすい
という問題が生じる。
延髄梗塞12日目の私の場合
刻んだおかずのとろみをつけて、嚥下しやすい食事を摂取することができている。
鶏肉や野菜(根菜)の細かく切ってくれているものは、比較的食べやすい。ごぼうなどもトロトロになるまで煮てくれているので大丈夫だ。しかし、きんぴらごぼうはどうだろうか?
パサパサした焼き魚もとろみがかかっていると安心感がある。
お刺身はどうだろう?お浸しはどうだろう?まだまだ飲み込めるかどうか不安になる食材がある。
そして、何より難しいと感じるのはサラサラのお粥である。口腔内に入れ、咀嚼しているうちに、水分が先に流れ落ちるので、口腔期と咽頭期が同時になるのだ。元気なころは気づくことない困難感である。
これはもう、分割嚥下を意識するほかない。「水分が流れ込みました、次はお米が通りま~す!」といった具合だ。
胃切除をしているわけではない。30回咀嚼することが重要なのではなく、口腔内で食塊をひとまとまりにしつつ、安全に飲み込むための「タイミング」を作ることだ。
また、喉の奥に何か引っかかったかも?と思ったときこそ、咳嗽力が重要で、咳払いをしてから、もう一度、しっかり目に嚥下する。舌で口腔内に米粒などの残差物がないかを確認したうえでとろみのついたお茶を飲む。「よし、飲めた」を確認してから、次のおかずをいただく。
そんなことをしていると、毎回、お粥だけ残ってしまう(-_-;)
まあ、それも貴重な学びである。この度は、本当にSTさんに教えてもらうことばかりだった。

